【オーストラリア】Bush Fire(山火事)発生に関する外交団ブリーフィングについて

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10月3日、外務・貿易省において、当地外交団向けに、ACT州政府危機管理サービス庁(ESA)のロハン・スコットRural Fire Service局長から山火事(Bush Fire)に関する外交団向けブリーフィングが行われましたので、先方説明のポイントを共有いたします。下記【参考】を含め、御参考として頂けますと幸いです。
万が一事件に遭った場合や、邦人が事件に遭ったとの情報を入手された場合は、本人の了承を得た上で警察・消防に通報し対応を要請するとともに、当館にもご一報ください。

【ACT政府説明のポイント】
2003年の山火事では70%以上の牧草地や公園が被害を受け、死者(4名)や数百の規模の負傷者や建物被害を出した。ここ数年は、キャンベラは大規模な山火事から免れているが、気候変動などを背景にリスクは上昇している。
●ACT政府危機管理サービス庁(ESA)は、10/1~3/31を山火事シーズンに指定し、キャンベラ住民に対しリスクに備えるよう呼びかけている。また、Bushfire Prone Areaマップを作成しており、ACTの大部分はこれに該当する。この期間内は、野外での予防的な山焼きを含め事前許可が必要で違反した場合の罰則が強化される。また、火災のリスクが高い日には、ACT州政府は火の利用の全面禁止(TOBANS)を宣言できる。
●ACT州政府の危機管理サービス庁(ESA)の下にRural Fire Service(RFS)を設置し山火事の監視やリスク啓発などに当たっている。RFSは、緑・黄・オレンジ・赤という視覚的に分かりやすい危険度サイン(Fire Danger Rating Signs:FDRS)を主要道路の電子掲示板及びESAホームページに掲載しており、黄になると行動に移す準備をとり、オレンジでは避難を開始、赤では即時避難を促す仕組みである。黄以上は携帯キャリアと協力し、プッシュ型で警告を各人の携帯にも送付仕組みである。
●平素からは、建物のまわりに落ち葉などが溜まらないよう清掃する、避難場所を予めきめておく、重要な書類はバックアップをとっておく(写メなど)、避難グッズを用意する等の平素からの準備が肝要である。なお、ACT政府は必要やむを得ない場合には避難所を立ち上げるが、極めて限定的なものになるので、これをあてにせず、ショッピングモールや学校など公共施設を避難場所として決めておくことを勧めたい。●万が一山火事が発生した場合、発生場所によってはキャンベラ内の交通の一 部が麻痺したり、空港も一時的に閉鎖される可能性もあるため、緊急時の行動について前もって家族と話し合っておく必要がある。
●災害発生時には空き巣などの犯罪率が上昇する可能性がある。日頃から貴重品管理を徹底して欲しい。

【参考】ACT政府による関連の公開情報
1 キャンベラは「Bush Capital」とも呼ばれ、広大な山火事脆弱エリアを抱えており、山火事のリスクも気候変動などを背景に上昇している。

2 山火事の危険度サインや発生状況については、以下のACT政府災害情報サイトで確認することができる。
https://esa.act.gov.au/

3 日頃から気をつけておくこととして、以下のようなことがある。
ア サバイバルプラン(緊急避難計画)を作成(以下のURLでダウンロード
可)し、緊急時の行動について家族とよく話し合い、情報収集する
https://esa.act.gov.au/be-emergency-ready/resources-plans/survival-plan
イ 家や職場周りの枯れ草、枝などの燃えやすいものは撤去する。
ウ 重要な書類(通帳等)はあらかじめ持ち運び可能な箱で保管するか、写真
を撮ってデータとしても保存しておく。
エ 防災用品(懐中電灯、ラジオ、電池、救急品、水、充電器、現金等)の準備
オ 防災時に適した服装(長袖長ズボン、帽子、安全ゴーグル、手袋、マスク、安全靴、おむつ)の準備
カ ハザードマップをダウンロードする。

cy/hazards-near-me-app

4 自らの近辺で山火事が発生した場合は、以下のことを心がけ、迅速に対応する。
ア 積極的に情報収集し、必要な行動に移す(緊急通知を待たない)。
イ 自分は何処で何をしているのか、家族や周囲に知らせる。(安否確認)
ウ 情報収集する際は、ひとつの情報源に頼り切らない。
エ 時には室内に留まる方が安全な場合もあるため、落ち着いて状況を判断する。

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