【コソボ】危険情報、危険レベルの継続

スポンサーリンク
スポンサーリンク

危険レベル・ポイント

【危険レベル】
コソボ北部セルビアとの国境付近の一部地域(レポサヴィッチ、ズヴェチャン、ズビン・ポトク及びミトロヴィツァ北)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

【ポイント】
コソボの国内情勢は全般的に落ち着いており、治安の悪化は見られませんが、コソボ北部セルビアとの国境付近の一部地域については、コソボの独立を認めないセルビア系民族主義者による反コソボ政府ととれる動きが見られることに注意が必要です。2023年9月には武装集団が治安当局を襲撃する事件も発生しています。よって、指定されたコソボ北部セルビアとの国境付近の一部地域への不要不急の渡航は止めてください。

詳細

1 概況
(1)コソボは2008年2月にセルビアから独立を宣言し、同年6月に憲法が発効しました。日本は同年3月、コソボを独立国家として承認し、翌2009年2月にコソボとの間で外交関係を樹立しました。2024年1月現在、100か国を超える諸国がコソボを独立国家として承認しています。

(2)セルビアはコソボの独立を認めておらず、コソボ北部セルビアとの国境付近のセルビア系住民が多数を占める一部地域では、セルビア系民族主義者による反コソボ政府的ととれる動きが見られます。

(3)EU主導によるコソボ・セルビア間の和解を促す仲介が継続し、国内の治安においても、紛争後に発足した国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)が存続しているほか、NATO主導の国際安全保障部隊(KFOR)及びEU主導による法の支配ミッション(EULEX)が展開してコソボ当局による治安維持等を支援しています。コソボ政府による国内安定化の努力に加え、このような国際的な支援もあり、コソボの国内情勢は全般的に落ち着いており、治安の悪化は見られません。

(4)地方では、セルビア系住民の多く住む地域が10自治体ほど国内に点在しているところ、特にセルビア系住民が大多数を占める北部地域4自治体においては、コソボ政府及び治安機関とセルビア系民族主義者との間で緊張した関係が続いており、後述のようにデモや暴力事件に発展したケースもあります。セルビア系・アルバニア系両住民が近接して居住する地域においては、情勢は全般的に落ち着いており、治安の悪化は見られません。

(5)コソボでは、1999年以前の紛争中に多数の地雷が埋設され不発弾等も残っており、地雷や不発弾の確認・撤去作業が現在も続いています。また、紛争当時の武器の回収が進んでおらず、これらの武器を使用したと思われる事件も発生していることから注意が必要です。

(6)コソボから「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」等のイスラム過激派組織に参加するため、シリア・イラク等に渡航した後、コソボへ帰還した者も確認されています。これまでそのような過激派による具体的なテロ活動は確認されていませんが、イスラム過激派の潜在的な活動に注意を要します。

2 地域別情勢
コソボ北部セルビアとの国境付近の一部地域(レポサヴィッチ、ズヴェチャン、ズビン・ポトク及びミトロヴィツァ北)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

(1)コソボでは、従来から多数派のアルバニア系と少数派のセルビア系両住民間の対立があり、2008年2月の独立宣言後は、セルビア系住民が大多数を占める北部地域4自治体を中心として、独立に反対する動きが一時活発化し、死傷者を伴う事件が発生しました。

(2)2022年9月には、コソボ・セルビア間の自動車のナンバープレートと出入国手続をめぐる対立をきっかけに、デモや道路封鎖などが発生しKFORが出動するなど、情勢が悪化しました。

(3)また、同年11月には上記ナンバープレート問題をめぐり、4自治体のセルビア系市長や公務員が抗議のため辞職したのち、翌年4月に行われた選挙でセルビア系住民がボイコットしたことによってアルバニア系の市長が選出されたため、政治的、社会的に緊張した状況が生じました。

(4)2023年9月には、コソボ北部のセルビア系住民が多数を占めるズヴェチャン自治体のバニスカ(Baniska)村において、セルビア系武装集団による襲撃によってコソボ側警察官1名が死亡、同2名が負傷する事件が発生しました。

(5)現在、情勢は沈静化していますが、上述のような緊張関係は続いていることに十分留意する必要があります。

ついては、コソボ北部セルビアとの国境付近の一部地域(レポサヴィッチ、ズヴェチャン、ズビン・ポトク及びミトロヴィツァ北)への不要不急の渡航は止めてください。また、渡航する場合は特別な注意を払うとともに十分な安全対策をとってください。
なお、上記4自治体以外のセルビア系が多く住む自治体やセルビアと国境を接する地域については、特筆すべき危険情報はありませんが、下記3のとおり一般的な安全対策に留意ください。

3 渡航及び滞在に当たっての注意
(1)コソボには2020年1月1日に日本国大使館が開館しました。コソボへ渡航・滞在される場合には、日本国外務省、在コソボ日本国大使館、現地関係機関等から最新情報を入手し、現地の情勢を十分把握する、現地事情に精通したガイドを雇うなど、事件等に巻き込まれないよう、安全対策に留意してください。

(2)観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、警備や監視が手薄で不特定多数の人が集まるため、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロに巻き込まれることがないよう、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努めてください。
詳細は、コソボの「テロ・誘拐情勢」も、併せてご確認ください。
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_180.html)

(3)コソボに滞在する際の防犯対策及び一般的留意事項については、「安全対策基礎データ」をご覧ください。( https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_180.html

(4)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
コソボに3か月以上滞在する方は、在コソボ日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet
3か月未満の旅行や出張等の際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時の在コソボ日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。( https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/

 
スポンサーリンク
スポンサーリンク
治安情報ヨーロッパコソボ
邦人被害ニュースをフォローする
スポンサーリンク
スポンサーリンク

コメント