○ギリシャではスリや置き引きが多発しています。気を取られた隙や荷物から目を離した一瞬の間に被害に遭うケースが多く報告されていますので、十分注意してください。注意深く周囲の状況に気を配ることがスリ被害を防ぐ最善策です。
<よくあるケースと対策>
1. 路上で
事例:観光地の広場でベンチに座っていると、「背中に何か付いています。汚れを拭いてあげます」と英語で話しかけられ、ティッシュペーパーで拭かれた鳩のフンのような汚れを見せられた。服の汚れを拭いてもらうのに気を取られていた隙に、バッグが開けられ貴重品が盗まれていた。(液体やマスタードなどが付けられることもあります。)
対策:自身の貴重品や持ち物に注意を払いながら、素早くその場を立ち去りましょう。隙を見せないこと、どんな時でも持ち物から目や手を離さないことが重要です。注意をそらしてその隙を狙ってスリを行う手口として、花売りなどしつこく押し売りをされている間や、目の前に落ちたコインを拾うのを手伝っている間にスリに遭うケースもあります。
2. 電車内で
事例:混雑した電車内で気がつかないうちに、または電車から降りる際に人混みで降りられずに焦っている間に、バッグが開けられ貴重品が盗まれていた。
対策:貴重品はバッグの奥にしまい、留め具やファスナーをしっかり閉じ、バッグは体の前で抱えるなど見える位置で持ち注意を払いましょう。人混みでは特に警戒が必要です。
3. 飲食店で
事例:カフェやレストランで、テーブルや椅子に掛けたバッグが置き引きされた。
対策:バッグは自分の体に密着させるように置きましょう。席を立つ際には短時間でも荷物を必ず持ち歩くようにしましょう。
<その他の対策>
・路上に限らず土産物店や飲食店等においても、親しげに近づいてくる人や困った様子の人に対して、安易に気を許さない。
・現金や貴重品は分散して携行する。
・財布とバッグをストラップ等で結着して持ち去られにくくしたり、バッグのファスナーをカラビナ(開閉できる金属製リング)等で固定して簡単に開けられないようにしたりする。
・持ち歩かない貴重品はホテルのセイフティボックスなど必ず安全な場所に施錠して保管する。
・ズボンの後ろポケット、リュックの後ろポケットや取り出しやすい場所に貴重品を入れない。ウエストポーチは体の前に向けて持つ。
・空港間の移動で荷物が多い場合は、できるだけタクシーを利用する。
・レンタカーなど車を利用する場合、短時間であっても車を離れる際には必ず鍵を掛け、貴重品は車内に置かない。荷物を車内に残す場合は外から見えないようにする。
大使館では、日本人の犯罪被害等の発生状況を踏まえて、安全対策に関する注意喚起を行っています。万が一被害に遭われた場合は、警察(100)へ届け出るとともに、当館にもご連絡ください。