当地(北イタリア)では、夏季のバカンス時期になると観光地や駅などに多くの人が集まり、観光客を狙ったスリ、置き引き、ひったくり等の犯罪リスクが高まります。
一方で、長期休暇により住民が不在となった住宅街やオフィス街が閑散とし、空き巣のほか、通行人を狙った路上強盗や暴力事件も増加する傾向にあり、最近も邦人の被害が複数報告されています。
犯罪被害を未然に防ぐため、以下の事項をご参考の上、「目立たない」「行動を予知されない」「用心を怠らない」という安全のための三原則を心がけてください。特に、深夜や早朝の単独での外出は危険を伴うため、不要不急の外出は極力お控えください。
1 歩行・移動時の注意
・深夜、早朝の外出は控える。やむを得ない場合は複数人で行動し、配車アプリ等を活用して信頼できるタクシーを利用する
・人通りの少ない場所の通行は避ける
・歩行中は周囲に注意を払い、他人と一定の距離を保つ
・スマートフォンの操作やイヤフォンの使用は控え、周囲の警戒を怠らない
2 外出時の所持品管理
・派手な服装は避け、高級腕時計、ネックレス、iPhoneなどは人目に触れないよう配慮する
・財布やパスポートなどの貴重品は、取り出しにくい場所に分散して携行し、ズボンの後ろポケットや上着の外ポケットには入れない
・バッグはファスナーを閉めて身体の前で持ち、常に意識を向ける
・カフェ、レストラン、ホテルのロビー等では、貴重品をテーブルの上に置かず、身体から離さない
・電車内では、網棚や座席に所持品を放置しない
3 空き巣対策(不在時の防犯)
・長期にわたり家を不在にする際には、郵便物を溜めないなど、外部から不在と悟られないよう工夫する
・タッパレッラ(シャッター)を有効活用する。完全に閉め切ると不在を示すことにもなるため、侵入が困難な箇所を一部開けるなど在宅を装う工夫をする
・室内照明にスマート電球等を用い、タイマーで自動的にON/OFFを設定する
・旅行中のSNS投稿は、不在を知らせることになるため控える
・玄関や窓の施錠を徹底し、アラーム等の防犯機器を活用する
4 被害に遭った場合
・抵抗はせず、身の安全を最優先に行動する
・緊急時は、現地警察(緊急通報番号:112)に速やかに通報する
・クレジットカードや携帯電話の盗難に遭った際は、カード会社や通信会社に連絡し、利用停止の手続きを行う