【ニューカレドニア】危険情報、危険レベルの引き上げ

【危険レベル】
● ニューカレドニア全土
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(新規)

【ポイント】
● 2024年5月13日以降、独立派による抗議活動の激化により、道路の封鎖、略奪、建物・車両等に火を点ける行為等が発生しました。これを受け、5月15日(フランス時間)、マクロン・フランス共和国大統領は、ニューカレドニアの治安情勢の悪化に対処するため、ニューカレドニア全土に非常事態を宣言しました。
● ニューカレドニアへの不要・不急の渡航は止めてください。また、滞在中の方は、報道等により最新の情報を入手するとともに、ご自身の安全確保に努めてください。

外務省 海外安全ホームページ
海外に渡航・滞在される方々が自分自身で安全を確保していただくための参考情報を公開しております。

1 概況
(1)政治情勢
 フランスからの独立派と独立反対派が対立するニューカレドニアでは、2021年に行われた3回目の住民投票で独立が否決された後も、独立派が抵抗を継続しています。
こうした中、2024年1月29日、フランス政府は、ニューカレドニアにおける住民投票の有権者を拡大することを規定する憲法改正案を国会に提出し、5月15日(フランス時間)、同案は国民議会本会議で可決されました。
独立派は、有権者に占める彼らの割合が減るためこれに強く反発しており、5月13日以降、ニューカレドニアの中心都市ヌメアとその周辺で抗議活動が激化しています。5月15日(フランス時間)、フランス政府は、治安当局の権限を強化する内容の非常事態宣言を発出しました。

(2)テロ情勢
 近年、ニューカレドニアでは、テロとみられる事件の発生は確認されておらず、また、国外のテロ組織が活動している状況も確認されていません。
 他方、テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
 近年では、単独犯によるローンウルフ型テロや、一般市民が多く集まるレストラン、ショッピングモール、公共交通機関等のソフトターゲットを標的としたテロが世界各国で頻発しており、こうしたテロの発生を未然に防ぐことは困難です。
 テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
 ニューカレドニアのテロや誘拐に関する情報については、テロ・誘拐情勢

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も参照してください。

(3)一般犯罪情勢
 一般的な犯罪発生率は低い傾向にありますが、スリやひったくりなどの財産犯罪は発生しています。日本人観光客は、一般的に裕福とみられており、犯罪のターゲットとなりやすいことに注意が必要です。

2 地域別情勢
ニューカレドニア全土
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(新規)

(1)フランスからの独立派と独立反対派が対立する状況の下、2024年1月、仏政府は、ニューカレドニアの住民投票の選挙人を10年以上ニューカレドニアに居住している全ての住民に拡大することを規定する選挙制度改正に関する憲法改正法案を国会に提出し、5月15日(フランス時間)、国民議会本会議で可決されました。先住民が選挙での重みを失うことを危惧する独立派はこれに強く反発しています。

(2)5月13日以降、ニューカレドニアの中心都市ヌメアとその周辺で、独立派の一部過激勢力により、道路の封鎖、商店・車両等への放火、略奪、襲撃等の行為が行われ、銃撃戦や複数の死亡事案も発生しました。この影響により、公共交通機関の停止、学校の休校、空港の閉鎖、夜間外出禁止令等の措置がとられました。商店、交通インフラ等の機能が停止する中、食料・燃料等の調達、医療機関への移動等が困難となり、社会生活にも影響が生じています。

(3)5月15日(フランス時間)、フランス政府は、ニューカレドニアの治安情勢の悪化に対処するため、ニューカレドニア全土を対象に治安当局の権限を強化する内容の非常事態宣言を発出しました。

(4)このような状況を踏まえ、ニューカレドニアへの不要不急の渡航はやめてください。また、滞在中の方は、報道等により最新の情報を入手するとともに、ご自身の安全確保に努めてください。なお、今回の事態に関連してSNSを通じたいわゆる偽情報の拡散が確認されています。情報の入手に当たっては、信頼のおける報道等の情報源に当たるよう心がけてください。

3 渡航・滞在に当たっての注意
(1)ニューカレドニアへの渡航・滞在にあたっての一般犯罪等の注意事項については、外務省海外安全ホームページ内の「安全対策基礎データ」も併せて参照してください。
安全対策基礎データ:

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