【ペルー】海外安全対策情報(2024年4月~6月分)の掲載

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ペルー海外安全対策情報(2024年4月~6月分)を当館HPに掲載しました。

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1 社会・治安情勢
(1)2022年12月7日の国会による前大統領の罷免、新大統領の就任以降から1年以上が経過し、同時期に継続していた大統領の辞任及び選挙の早期実施等を求める抗議活動は沈静化しています。他方、一部山間部地域、国境地帯、トゥンベス州、ラ・リベルタ州の一部地域や一部の国道及びその両側500メートルの場所に対して非常事態宣言が継続されるなど、依然として社会・治安情勢は流動的です。また、下記2(1)のとおり犯罪件数の増加も顕著であり、下記2(2)アのとおり窃盗等の邦人被害が急増しており、外出時にはより一層の注意が必要です。

(2)観光客が多く訪れるマチュピチュも、デモ隊による線路封鎖や大雨被害による土砂崩れ等により鉄道の運行が休止することがあり、その場合には、他に移動手段が徒歩だけとなるので最新の情報の入手に努めてください。

(3)テロ組織は一部山間部地域に潜伏し、麻薬密輸を資金源に現在も活動を続け、軍や国家警察に対する武力攻撃を続けています。

2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)全般
ア 2023年中の刑法犯罪認知件数は、全国で570,890件(前年比19%増)と前年から大きく増加しました。2021年以降、コロナ禍の各種制限の撤廃に伴い現在では都市部を中心に急激に犯罪が増加しています。
 罪種別の統計では、強盗や窃盗等の財産に対する犯罪379,357件(前年比79,262件増同26%増)となっており、これらの犯罪は、首都リマ市・カヤオ憲法特別市において集中的に発生しています。これら件数はあくまで警察に被害申告がなされたことにより把握された犯罪件数の統計であり、実際には未申告の更に多くの犯罪が発生しているものと考えられます。

イ コロナ収束後、外国人観光客が被害者となる長距離バス車内での犯罪やタクシー強盗の発生が報告されています。具体的には夜間、知らないうちに人気のない場所に連れていかれ、その場所で待ち伏せていた強盗犯人が乗り込み乗客の金品を奪い立ち去る手口の他、運転手や他の乗客から薬物が混入した菓子や飲み物等を勧められ口にしたところ昏睡してしまい、所持品を奪われる等の手口です。長距離バスやタクシー利用時はなるべく夜間の利用は避ける、運転手や乗客の身分確認が徹底されている会社を選び、タクシー会社や配車アプリに登録していないタクシー等の利用は避けてください。

ウ 比較的安全とされているミラフローレス区やサン・イシドロ区等においても、日中から、オートバイを使用した犯人らによる、ひったくりや強盗が多発しています。また高級腕時計や貴金属を持つ者の後をつけ、人気の無い場所で襲うといった手口は従来から継続して発生しており装飾・携行品には特に注意してください。

エ 特に携帯電話を使用中の歩行者を狙った、ひったくりの発生が急増しており被害時に抵抗したため犯人から銃撃される事例が多く発生しています。国内で1日あたり5,000件を超える携帯電話の盗難が発生しているとの統計もあり、外出時は自分の持っている携帯電話は犯人にとって「高級品」であることを自覚し、十分注意すると共に、被害時には絶対に抵抗しないことが重要です。また、携帯電話の盗難件数の増加に伴い、被害品の携帯電話に保存された個人情報を悪用したインターネット犯罪も増加しています。歩きながらの携帯電話の使用は控え、やむを得ず、携帯電話を屋外で使用する場合は、周囲をよく警戒することが大切です。

オ 強盗の手口として、一般人を装った共犯者(連絡役)が市内各所(店舗の出入口、銀行・ATM前、飲食店内、空港の出入口付近等)に配置されており、共犯者が、被害者を物色・選定し、実行犯に連絡するという手法が取られていることから、これまで以上に所持品・携行品は他人から見えない様に携行し、華美な服装は避ける等といった、ターゲットにならないための注意を払う必要があります。特に被害者が金融機関を利用した直後に襲われる事件が多発しています。

(2)主な犯罪発生例等
ア 邦人被害例
(詐欺)リマ市内在住の被害者がカード情報のスキミング被害に遭い、クレジットカードを不正利用された。
(窃盗)アレキパ市内で、荷物をその場に置き、写真を撮っていた被害者のカバンが少し目を離した隙に何者かによって盗まれた。
(窃盗)クスコ市内で、人混みの多い市場を訪れていた被害者が肩に下げていたポーチから貴重品が盗まれた。

イ 在留邦人が多く住む地区での犯罪発生例
(窃盗)リマ市スルコ区の携帯電話販売店に犯人グループが押し入り、携帯電話端末及び売上金を盗み、逃走した。
(窃盗)リマ市サン・イシドロ区の民家に犯人グループが押し入り、現金や電化製品等を盗み、逃走した。この家の住人は長期旅行中で、防犯カメラ映像により、犯人らが事前に下見を行っている状況が確認された。
(強盗殺人)リマ市サン・ミゲル区において、自動車強盗の被害に遭った被害者が車を盗まれまいと抵抗してしまったため、犯人により射殺された。
(殺人)リマ市バランコ区のバーにおいて、客同士の喧嘩が起こり、うち1名の客が発砲、相手方の1名が死亡した。警察は、犯罪グループ同士の抗争とみている。
(強盗)リマ市スルコ区において、バイク乗車の宅配業者を装った犯人が通行人に拳銃を突き付け、携帯電話を奪い、逃走した。犯人らは逃走時に被害者に対し、奪った携帯電話のロックを解除するように要求した。
(強盗)リマ市バランコ区において、両替商が襲われ、所持していた現金を奪われた。被害者が抵抗したため、犯人は被害者の腹部に向けて発砲した。
(窃盗)リマ市ミラフローレス区に所在のレストランにおいて、食事中の被害者の所持品を盗もうとした犯人らが警備員に捕まった。犯人らはスーツを着て、カップルを装い、犯行に及んでいた。
(窃盗)リマ市ミラフローレス区の民家の屋上から侵入した犯人が敷地内に停まって高級自転車を盗み、逃走した。犯人らは2人組で、1人が内側から門を開ける役割を担い、ものの数分で犯行を遂げた。
(強盗)リマ市サン・ミゲル区のマンションに覆面を被った3人組の男が押し入り、金品を奪って逃走した。犯人らが鍵を使って侵入している状況から、被害者は身内に犯行を援助した者がいると考えている。
(詐欺)リマ市ミラフローレス区に居住する高齢者が銀行からの電話を装った犯人の電話に個人情報を伝えてしまい、その情報を利用され、クレジットカードの不正利用被害に遭った。
(強盗)リマ市ミラフローレス区の飲食店において、被害者の飲み物に睡眠薬を入れ、昏睡した被害者の所持品を持ち去った女性2名が逮捕された。

ウ 返金トラブルの発生
 インターネット上のホームページを通じて、ペルー国内のツアー旅行を申し込んだ方から、ツアーがキャンセルされたが返金されないというトラブルが報告されています。インターネット上の旅行業者にツアーを申し込む際には、1)キャンセルの条件や規約などを確認し、内容を十分理解したうえで利用すること、また、2)ペルー通商観光省に登録されている旅行業者か確認するなどして、信頼できる業者であることを十分確認することの2点を強くお勧めいたします。
ペルー国内に所在する旅行代理店は、ペルー通商観光省(MINCETUR)への登録が義務づけられており、登録の有無及び旅行業者の情報は以下の手順で確認することが可能です(スペイン語表記)。なお、IATA(国際航空運送協会)への登録(ロゴマークの表示)の有無などにより信頼性を確認することもできます。
(1)まず、旅行代理店の納税者番号を確認します。以下のリンクより、ペルー国家税関税務監督庁(SUNAT)のHPにアクセス。

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・左下の「Por Nomb. /Raz. Soc.」の欄を押して、検索ボックスに旅行代理店の名称を入力した上で、検索「Buscar」をクリックします。
・法人情報をクリックして、納税者登録番号(Numero de RUC)を確認します。
※類似名の事業者が表示される場合がありますのでご注意ください。
(2)次に、以下のリンクより、ペルー通商観光省(MINCETUR)のHPにアクセスし、旅行代理店として登録されているか確認します。
 https://consultasenlinea.mincetur.gob.pe/directoriodeserviciosturisticos/DirPrestadores/DirBusquedaPrincipal/AgenciaViajes?IdGrupo=2

・「N° RUC」の欄に先ほどSUNATで確認した納税者登録番号(Numero de RUC)を入力し、検索「Buscar」をクリックします。旅行代理店として通商観光省に登録がある場合は、同社の情報が表示されます。

3 テロ・爆弾事件発生状況
 アプリマック・エネ・マンタロ川渓谷(VRAEM)地域の一部地域では、引き続き武装組織と治安部隊との衝突が度々発生しています。同地域における非常事態宣言は今後も継続される見通しです。これらの地域に対しては、日本政府としても危険情報のレベル3(渡航中止勧告)を発出していますので、理由の如何にかかわらず立ち入らないでください。

4 誘拐・脅迫事件発生状況
 ペルーではリマ市を含む各地で、年少者被害の誘拐や、ATMから現金を引き下ろさせる目的の誘拐強盗(短時間誘拐)が発生しています。
 また、富裕層を対象とした脅迫、恐喝、殺人事件が発生しています。被害の対象とならないためには、普段からパターン化した行動を避け、犯人に行動を予知されないようにすることが大切です。さらに、リマ州サン・ファン・デ・ルリガンチョ区、サン・フアン・デ・ミラフローレス区、サン・マルティン・デ・ポーレス区及びリンセ区では、犯罪組織による恐喝事件が急増しており、殺し屋による殺人事件や組織同士の対立による銃撃戦も発生しています。外出する際は、周囲への警戒を怠らないことが肝要です。

5 日本企業の安全に係わる状況
 現在、特段の情報はありません。

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