バングラデシュ:学生によるクオータ制度(公務員採用における特別枠)に対する抗議運動等に関する注意喚起
【ポイント】
● バングラデシュでは、2018年の公務員採用におけるクオータ制度の廃止決定を最高裁判所高等裁判部が違憲としたことに端を発し、同制度の改革を求める学生団体が、全土においてデモや交通封鎖等の抗議行動を行っています。
● 抗議行動を行う学生団体と対立する学生組織や治安機関等との間で衝突が起き、多数の負傷者が発生しており、ダッカを含む複数の都市で死者も発生しています。
● 携帯電話を通じたものを含むデータ通信が制限されており(携帯電話による音声通話は可能)、通信が極めて不安定な状況となっています。
● バングラデシュに滞在又は渡航を予定している場合には、抗議行動が行われている場所には決して近づかず、報道等で最新の情報を入手し、ご自身の安全を確保してください。
【本文】
1 7月2日以降、2018年のクオータ制度(公務員採用における独立戦争時のフリーダムファイターの子孫に特別枠を割り当てる制度)の廃止決定を最高裁判所高等裁判部が違憲としたことに端を発し、同制度の改革を求める学生団体により、ダッカ市内及び地方都市を含むバングラデシュ全土においてデモや交通封鎖による抗議行動が続いています。
2 全国各地において発生しているデモや交通封鎖等で、交通が混乱する状況となっており、また、抗議行動を行う学生団体と対立する学生組織や治安機関等との間で衝突が起き、多数の負傷者が発生しています。また、7月16日以降の衝突ではダッカを含む複数の都市で死者も発生し、死者数が20人以上に及ぶ事態となっています。
3 7月18日以降、携帯電話を通じたデータ通信が使用できない状態となり、同日夜以降は携帯電話以外の全てのデータ通信も極めて不安定な状況となっています。
4 邦人の皆様におかれましては、報道等で最新の関連情報を入手するとともに、不測の事態に巻き込まれないよう十分ご注意ください。抗議活動や集会近辺への接近は避け、抗議活動・集会等に遭遇した場合にはすぐにその場から退避するなど自らの安全確保に努めてください。
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