ヨルダンの危険情報を更新しました【危険レベル継続】(内容の更新)
以下のリンクで最新情報をご確認ください。
詳細は以下のリンク先をご確認ください。
危険レベル・ポイント
【危険レベル】
●シリア及びイラクとの国境地帯
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●その他の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●シリア・イラクとの国境地帯では、ヨルダン側では治安が比較的安定しているものの、シリア・イラク側では治安情勢が依然として不安定です。同国境地帯には近付かないでください。
●観光地や都市部等においてテロの可能性があり、外国人が多く集まるショッピングモールやレストラン等も標的となり得ます。テロの脅威について十分に留意し、最新の関連情報を入手の上、不測の事態に巻き込まれないよう努めてください。
詳細
1 概況
(1)ヨルダン国内の治安状況は概ね安定していますが、イスラエル・パレスチナ情勢、シリア情勢の影響等により、ヨルダン国内でテロが発生する可能性は引き続き存在しています。「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)は、シリア・イラクでの支配地域を喪失し、勢力を弱めており、ISILによる直接的なテロの脅威は低下したと考えられますが、その支持者等によるテロ等、不測の事態が発生する可能性は引き続き排除されません。
近年発生した主なテロ事件は以下のとおりです。
・2018年8月 バルカ県フヘイス市における爆破事件
・2019年2月 バルカ県サルト市でのテロリスト摘発における治安機関員の殺傷事件
・2019年11月 ジェラシュ・ローマ遺跡における刃物による観光客襲撃事件
ヨルダンにおけるテロ・誘拐に関する詳細については、「テロ・誘拐情勢」(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_054.html)もあわせてご参照ください。
(2)2023年10月以降、パレスチナ・イスラエル間の武力衝突に反応して、イスラエル等に対する抗議を目的としたデモ行進や抗議集会が金・土曜日を中心にヨルダン全土で行われ、参加者の一部が警察と衝突する事案も確認されています。
(3)そのほか、個人同士の争いが当事者の出身部族同士の争いに発展し、銃器が使用され死傷者が発生した事例もありますので、巻き込まれないように十分注意する必要があります。
2 地域別情勢
(1)シリアとの国境地帯
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
2024年1月、ヨルダン北東部シリア・イラク国境に位置する米軍基地が、武装勢力によるドローン攻撃を受け、米兵3名が死亡、複数名が負傷しました。米国はこの攻撃に対する報復措置として、同年2月にシリア・イラク国内に所在する親イラン武装組織の拠点に対する攻撃を行っていることから、今後更に情勢が緊張する可能性があります。
2018年7月には、シリア南部においてシリア政府がヨルダン国境地帯の支配を回復し、その後、2018年10月中旬からジャーベル・ナシーブ国境にある検問所が再開されました。また、ラムサ国境についても、一部の往来は再開されています。一方で、これらの国境の人・モノの通行についてはルールが流動的で、今後の運用の見通しは不透明です。また、シリアでは全土に危険レベル4の退避勧告が発出されており、同国境地帯の治安についても、麻薬・武器の密輸事案が数多く発生し、武装密輸業者とヨルダン軍や治安機関との間での銃撃戦が度々起きるなど、治安状況は未だ安定していません。
(2)イラクとの国境地帯
レベル2:不要不急の渡航はやめてください。(継続)
ヨルダンにおけるイラクとの国境付近では、2024年1月に武装勢力による米軍基地へのドローン攻撃事案が発生しています(上記(1)ご参照)。イラク側の治安情勢は引き続き不安定であり、また、ガザ情勢に呼応した個人や組織の動向にも警戒が必要です。
つきましては、上記(1)及び(2)の地域への不要不急の渡航は止めてください。また渡航する場合には特別な注意を払うとともに、十分な安全対策をとってください。
(3)その他の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
2023年10月7日以降、イスラエル・パレスチナ間の衝突に呼応した抗議活動が、ヨルダン全土で行われています。特に、アンマン(ダウンタウン並びにイスラエル大使館及び米国大使館等外国公館周辺)、アカバ等の都市部を中心に抗議活動が行われています。さらに一部参加者が過激化し、逮捕者も出ています。
ア アンマン
アンマン市内では2005年の連続爆弾テロ以降、大規模なテロ事案は発生していません。
イ アンマン近郊
(ア)2018年8月、バルカ県フヘイス市において、音楽祭で警備に当たっていた治安機関車両を狙った爆弾テロ事件が発生し、治安機関要員2名が死亡、5名が負傷しました。
また、同年8月には、バルカ県サルト市において、治安当局によるテロリスト摘発の際、銃撃戦が発生し、テロリストが建物を爆破する等したことにより、治安機関要員4名が死亡、20名以上が負傷しました。
(イ)2019年2月、バルカ県サルト市の農地で爆発事案が二度発生し、市民および治安機関要員が死傷しました。
(ウ)2019年11月、観光地として有名なジェラシュ県ジェラシュ市のローマ遺跡において、インターネット閲覧を通じて過激化したとみられる男が刃物を使用して観光客を襲撃する事件が発生し、外国人観光客4名、治安機関員2名を含む8名が負傷しました。
ウ 北部
(ア)2017年5月7日から1ヶ月以上もの間、イルビド県で部族同士の衝突が発生し、1名が死亡し十数名が負傷する事案が発生しました。
(イ)2019年2月15日、アジュルーン県アンジャラ地区で、治安機関の取締りに抵抗した住民側と治安機関側とが争いとなり、その最中に生じた発砲により住民1名が死亡、住民および警察側に負傷者が出ました。
エ 南部
2022年12月、南部マアーン県において警察官1名がデモ規制中に殺害されました。さらには、同事件の被疑者検挙に赴いた治安機関員と犯人グループとの間で銃撃戦となり、治安機関員3名が死亡する事件が起きました。
3 滞在に当たっての注意事項
※詳細は以下安全対策基礎データ及び安全の手引きをご参照ください。
安全対策基礎データ
安全の手引き
https://www.jordan.emb-japan.go.jp/files/100658375.pdf
(1)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。隣国のシリア、イラク、サウジアラビア及びイスラエルについても別途危険情報が発出されていますので、ヨルダンに渡航される際は併せてご確認ください。
(2)滞在中は、現地報道、海外安全ホームページ及び在ヨルダン日本国大使館、現地関係機関などから最新の治安情報及び安全情報を入手するように努めてください。
(3)テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、特に、近年では単独犯によるテロや、一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発しています。テロはどこでも起こりうること及び日本人も標的になりうることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、現地報道、海外安全ホームページ等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。
(4)テロや抗議活動の対象となりやすい公官庁・治安機関等の政府関連施設、欧米・イスラエルの権益施設及び外国人が集まる施設(外資系ホテル、ショッピングモール、ナイトクラブ等)、並びにデモ行進等の抗議活動が行われやすいモスク等の宗教関連施設、難民キャンプ及びその周辺を訪れる際は、短時間で用事を済ませる、混雑する時間帯を避けるなど自身の安全に細心の注意を払ってください。
(5)コロナ禍においては犯罪件数が減少傾向にあったものの、感染の減少に応じた規制解除による社会生活の通常化に伴い、再び犯罪増加の傾向が見られますので、別途発出しております「安全の手引」を参照の上、常に油断することなく防犯意識を持つように心がけてください。犯罪件数は、アンマンにおいて最も多くなっていますが、死海地域、ジェラシュ遺跡、ペトラ遺跡、アカバ地域などの観光地におきましても、外国人観光客が、現地ガイドや地元店員との間でトラブルや犯罪に巻き込まれる事例も報告されていますので、こうした観光地へ赴く場合には十分にご注意ください。
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