●ウガンダ保健省のプレスリリース(8月2日)によりますと、カンパラ市中心部から東へ約385キロのカセセ(kasese)県在住のカセセ県在体調不良者(女性2名)が、7月24日に検体検査にてエムポックス(Mpox)(旧称:サル痘)と診断されました。
●この2症例はコンゴ民主共和国からの輸入症例と考えられ、ウガンダ国内での感染の伝播は確認されていないとのことですが、専門家がカセセ県に派遣されているとのことです。
●Mpoxは重症化する可能性のあるウイルス性疾患です。病人との濃厚接触や汚染された物や表面からウイルスに感染します。以下の衛生対策を徹底し、病人との接触を避けることで感染を予防することをお勧めします。
●感染を防ぐための具体的な方法
・個人の衛生習慣とセーファーセックスを厳守する。(患者の98%が男性の同性愛者)
・手をよく頻繁に洗う。
・病人や病人に汚染された物質との濃厚接触を避ける。
・動物との接触を避ける。(自然界における感染はサルよりもげっ歯類に多い)
・異常な発疹や皮膚病変が生じた場合は、速やかに医師の診察を受ける。
エムポックスとは何か?
エムポックス(Mpox)は、以前はサル痘として知られ、当初は中央および西アフリカで発見されたウイルス性疾患です。2022年、この病気はヒトからヒトへの感染により世界的に広まりました。日本でも2022年以降、250例ほどの患者が確認されており、これまで、社会的に流行が問題になる状況となっていませんが、ウガンダでは今回が初の対応事例となります。
感染者は、体液、エムポックスのできもの、衣服や寝具などの汚染された共有物との接触を通じて、この病気を他人にうつします。また、呼吸飛沫を介して濃厚接触者にも感染します。症状は、発熱、頭痛、筋肉痛、腰痛、リンパ節の腫れ、全身の不快感や疲労感から始まります。感染者は数日以内に発疹を発症し、口の中(潰瘍)や性器など、体のどこにでも現れる可能性があります。発疹は2~4週間続きます。重症になると死亡することもあります(ヒトにおける死亡率は1%から10%程度)。予防接種(種痘:天然痘ワクチンで約85%は感染防止が可能)と治療法(特効薬はなく、対症療法です)が存在します。日本での種痘は、1975年(昭和50年)生まれの方が、定期予防接種として受けられた最後の世代となり、それ以降にお生まれ(40代以下)の方は、免疫を持っていないことになります。
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