1 コンゴ(民)及びアフリカ諸国におけるエムポックス急増に関する緊急事態宣言
14日、世界保健機関(WHO)がエムポックスの国際的流行(急増)のおそれに関する緊急事態宣言を発出しました。2022年にも同様に緊急事態宣言が発出されましたが、今回は2022年当時よりも重篤な症状を引き起こす致死率の高いエムポックスが流行しています。コンゴ(民)では、従来の流行地である赤道州や南キブ州に加え、周辺の州での感染者も増加傾向にあると報告されています。
2 エムポックスウイルスの感染経路
コンゴ(民)では感染者の多くは性交渉以外の日常生活での接触による感染と考えられています。
感染した人や動物(リスや猿、ウサギ等)の皮膚の病変、体液、血液に触れた場合(性的接触を含む)や、感染者の唾液などの飛沫にさらされた場合のほか、感染者が使用した寝具等に付着した感染者の皮膚の角質を吸い込むことで感染するケースもあり、また、エムポックスウイルスは1か月以上感染力が残るため、慎重な対応が必要です。
3 主な症状
潜伏期間(5日~21日)の後に、発熱や頭痛、リンパ節の腫れ、筋肉痛等が1日~5日間続き、その後、発疹が出現します。発疹は体だけでなく、口の中や陰部、目(角膜、結膜)にもできることがあります。
発熱やリンパ節の腫れがなく、急に発疹が出る場合もあります。
4 エムポックスウイルスに感染しないために
ウイルスに感染している可能性のある動物や感染者(原因不明の発疹がある方等)との接触(性交渉を含む)を避けることが大切です。
また、石けんかアルコールベースの消毒剤を使用した手指衛生を行うことが推奨されています。感染が広がっている地域への渡航に際しては、特に感染予防に留意してください。
5 感染した場合
特別な治療法はありません。症状に応じた対症療法が行われます。
エムポックスウイルスに感染した、またはその恐れがある場合は適切な診断と治療のできる医療機関で治療を受けてください。
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