危険レベル・ポイント
【危険レベル】
●全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●赤道ギニアでは、長期政権への反感や経済状況の悪化、所得格差の拡大等の社会不安要因が存在しているほか、過去に複数回クーデター未遂事件が発生していることから、治安情勢や政治情勢に十分注意してください。
●ギニア湾において、武装集団による誘拐や強盗等の海賊等事案が多発しているため、海路による移動には十分な警戒が必要です。
詳細
1 概況
(1)2022年11月に大統領選挙、上院・国民議会選挙及び地方選挙が実施され、現職のオビアン・ンゲマ大統領が約95%の得票率で再選を果たし、各議席については、与党連合が全て獲得する結果に終わっています。この結果に対し、1979年から続くンゲマ大統領の長期政権への反感や選挙に対する不正疑惑が生じるなどの社会不安要因が存在しているほか、過去に複数回クーデター未遂事件が発生していることから、治安情勢や政治情勢に十分注意してください。
(2)赤道ギニアでは、経済状況の悪化に加え、石油及び液化天然ガスの生産・輸出活動に伴う国民間の所得格差の拡大などの社会不安要因が存在しており、治安情勢は不安定です。
(3)ギニア湾では、武装集団による誘拐や強盗等の海賊事案が多発しています。2020年3月にはバタ港を出港しポール・ジャンティ(ガボン)沖を航行中の商業船、同年5月にはマラボ沖を航行中の貨物船及びルバ港停泊中の発動機船が、武装集団による襲撃を受け、乗組員が誘拐される海賊事件が発生しました。また、2022年12月には船舶の乗組員1人が殺害され、6人が拉致される海賊事件が発生しており、海路による移動には十分な警戒が必要です。
(4)これまで赤道ギニアにおいて、テロによる日本人の被害は確認されていませんが、テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、日本人の被害も確認されています。
近年は、単独犯によるテロや警備や監視が手薄で一般市民が多く集まる場所を標的としたテロが世界各地で頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等はテロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
また、近年、ビオコ島沖では海賊による誘拐事件が頻発しており、注意が必要です。テロはどこでも起こり得ること、日本人もテロや誘拐の標的となり得ることを十分に認識し、テロに巻き込まれることがないよう、適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
赤道ギニアのテロ、誘拐や海賊事案の詳細については、「テロ・誘拐情勢」
も参照してください。
2 地域情勢
全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
(1)赤道ギニアでは、経済状況の悪化に加え、石油及び液化天然ガスの生産・輸出活動に伴う国民間の所得格差の拡大などの社会不安要因が存在しています。首都マラボや経済都市バタを中心に治安情勢は不安定であり、貧困層による富裕層を対象とした犯罪が絶えません。また、アジア系住民は多額の現金を持ち歩いていると認識されており、犯罪の対象となりやすいので、十分に注意する必要があります。
(2)2021年3月、バタにおいて軍事施設の弾薬庫で大規模な爆発事故が発生し、多くの死傷者が出ています。
(3)2018年1月、赤道ギニア政府は、オビアン・ンゲマ大統領と敵対する勢力がチャド、スーダン及び中央アフリカ出身の外国人傭兵を用いて同大統領を襲撃する計画を立てていたものの、未然に阻止した旨を発表しました。赤道ギニアでは、1979年から同大統領が長期政権を維持していますが、過去にもクーデター未遂事件が発生しており、今後も政治情勢等に注意する必要があります。
(4)赤道ギニアとカメルーンは長期にわたり国境問題を抱えており、両国間の協議が行われているものの、同国境付近では武力衝突が懸念されるなど、不安定な情勢が続いています。
(5) 首都マラボ市内で、邦人が政府関係施設等の近くで写真撮影をしていたところ、治安部隊により連行される事案が発生しました。また、地方・農村部へ渡航・滞在する場合は、現地情勢について情報収集の上、事件・事故に遭遇した場合の連絡手段の確保を含め十分な安全対策をとってください。
3 滞在にあたっての注意
(1) 赤道ギニアへの渡航にあたっては、在ガボン日本国大使館(赤道ギニアを兼轄)、現地関係機関及び報道等から最新情報の入手に努め、身の回りの安全に十分注意してください。赤道ギニアへの渡航・滞在における一般的な注意事項については、外務省海外安全ホームページ内の赤道ギニアの「安全対策基礎データ」(
も併せて参照してください。
(2)滞在中は、十分注意して行動し、危険を避けるようにしてください。赤道ギニアには日本の大使館・総領事館はありません。万一、事件・事故等に巻き込まれた場合には、在ガボン日本国大使館に連絡してください。
(3)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
3か月以上滞在する方は、在ガボン日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。また、3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時の在ガボン日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録してください。
4 隣国のカメルーン及びガボンについても、それぞれ危険情報が発出されていますので、併せて留意してください。
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