危険レベル・ポイント
【危険レベル】
●全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●厳しい経済状況や地方における経済格差等の現状に不満を持つ国民によるデモや集会が暴動や治安当局との衝突に発展するおそれがありますので、デモや集会等には近づかないでください。
●2022年11月、武器を奪取する目的で軍庁舎が襲撃されるクーデター未遂事件が発生しました。
●ギニア湾では武装集団による誘拐や強盗等の海賊等事案が多発しているため、海路による移動には十分な警戒が必要です。
詳細
1 概況
(1)サントメ・プリンシペでは、厳しい経済状況や地方における経済格差等の現状に不満を持つ国民によるデモや集会が散発的に発生し、状況により暴動や治安当局との衝突に発展するおそれがあります。デモや集会等には近づかないでください。
(2)2022年11月、首都サントメ市において、容疑者4名が軍庁舎を襲撃するクーデター未遂が発生しました。数時間後には治安当局により鎮圧され、市民の負傷者は報告されていません。現在のところ、治安情勢に大きな影響はありませんが、今後も同種の事件が発生するおそれがありますので、注意が必要です。
(3)依然として、ギニア湾では武装集団による誘拐や強盗等の海賊等事案が多発しています。2020年11月、サントメ沖で輸送船が襲撃され、乗組員14人が拉致される海賊事件が発生し、2021年1月にはトルコの貨物船が襲撃され、乗組員15人が拉致される海賊事件が発生しました。海賊等事案は輸送船などが標的とされることが多いですが、武装集団の目的は金品や身代金であることから、観光用の船舶やボートについても十分注意が必要です。
(4)これまでサントメ・ププリンシペにおいて、テロによる日本人の被害は確認されていませんが、テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、テロによる日本人の被害も確認されています。
近年は、単独犯によるテロや警備や監視が手薄で一般市民が多く集まる場所を標的としたテロが世界各地で頻発しています。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等はテロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
サントメ・プリンシペのテロ、誘拐や海賊事案の詳細については、「テロ・誘拐情勢」
も参照してください。
2 地域情勢
全土
レベル1:十分注意してください。(継続)
(1)サントメ・プリンシペ全土において、薬物問題が非常に深刻な状態になっています。特に、サントメ国際空港では、荷物や体内にコカインを隠して運搬する運び屋が数多く検挙されています。安易に荷物等の運搬を引き受けないよう注意してください。
(2)2019年10月、コートジボワールで拘束されたサントメ・プリンシペ人牧師の釈放と本国への送還を求めて、首都サントメにある「神の王国ユニバーサルキリスト教会(Igreja Universal de Reino de Deus)」前でデモが行われました。数百人規模のデモ隊が暴力行為、略奪及び破壊行為を行うなどの暴動が発生し、少年1人が銃弾を受けて死亡する事態に発展しました。
このように、厳しい経済状況や地方における経済格差等の現状に不満を持つ国民によるデモや集会が、状況により暴動や治安当局との衝突に発展するおそれがありますので、デモや集会等には近づかないでください。デモや集会の現場に遭遇した場合は、直ちにその場を離れるなど、安全確保に努めてください。
サントメ・プリンシペへの渡航にあたっては、たびレジへの登録のほか、在ガボン日本国大使館(サントメ・プリンシペを兼轄)、現地関係機関及び報道等から最新情報の入手に努め、身の回りの安全に十分注意してください。
3 滞在にあたっての注意
(1)サントメ・プリンシペへの渡航・滞在における一般的な注意事項については、外務省海外安全ホームページ内の「安全対策基礎データ」
も併せて参照してください。
滞在中は十分注意して行動し、危険を避けるようにしてください。サントメ・プリンシペには、日本の大使館・総領事館はありません。万一、事件・事故等に巻き込まれた場合は、在ガボン日本国大使館に連絡してください。
(2)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
コメント