【アルゼンチン】危険情報の更新

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危険レベル・ポイント

【危険レベル】
●首都ブエノスアイレス市及び周辺都市、サンタフェ州ロサリオ市
レベル1:十分注意してください。(継続)

【ポイント】
●首都ブエノスアイレス市及び周辺都市では、銃器を使用した殺人、強盗、誘拐などの凶悪犯罪が発生しているため、十分な注意が必要です。
●サンタフェ州ロサリオ市では、麻薬組織間抗争が継続しており、銃器を使用した殺人等の凶悪犯罪が多発しています。治安当局は重点的に同市に治安部隊を配置して改善にあたっているものの、十分な注意が必要です。

詳細

1 概況
(1) アルゼンチンは、かつて他の中南米諸国に比べ教育・生活水準が高く、比較的治安の良い国と言われていましたが、近年の経済・財政状況の悪化により貧困層が増加し、首都ブエノスアイレス市を中心に強盗、窃盗等の犯罪が発生しています。また、銃器類が大量に出回っており、銃器を使用した凶悪犯罪も発生しているため、十分な注意が必要です。

(2) 首都ブエノスアイレス市及び周辺都市には、「ビジャ」と呼ばれるスラム街が点在しており、「ビジャ」内部や周辺では、銃器を用いた殺人、強盗など凶悪犯罪が多発していることから、絶対に近付かないでください。

(3) サンタフェ州ロサリオ市では、麻薬組織間抗争が激化していることから、銃撃による死傷者が多発しており、麻薬組織関係者のみならず一般市民についても、抗争に巻き込まれて流れ弾により死傷する事件が発生しています。

(4) これまでに、アルゼンチンにおいてテロ・誘拐による日本人の被害は確認されていませんが、近年、警備や監視が手薄で一般市民が多く集まる場所を標的としたテロが世界各地で頻発しており、常に注意が必要です。また、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。

2 地域別情勢
首都ブエノスアイレス市及び周辺都市、サンタフェ州ロサリオ市
レベル1:十分注意してください。(継続)

(1) 首都ブエノスアイレス市及び周辺都市
ア 首都ブエノスアイレス市内の有名観光地、鉄道・長距離バスのターミナル、地下鉄の駅周辺等の人流が多い場所の近辺では、昼夜を問わず、強盗や盗難が多発しています。日本人に対する被害報告も寄せられていますので、安全対策に十分留意して行動してください。
イ 「ビジャ」と呼ばれるスラム街が、高速道路の周辺や市の南側に点在しており、市の北部レティーロ駅北側には大規模な「ビジャ」が広がっています。同地域には貧困、極貧層が密集して居住しており、また、各種犯罪組織の温床にもなっているため、極めて危険な地域です。絶対に近付かないでください。
また、同市に隣接した地域にも「ビジャ」が多数存在し、銃器を使用した殺人、誘拐、強盗といった凶悪犯罪が日常的に発生しているため絶対に近付かないでください。「ビジャ」以外の地域においても、現地の治安情報に十分注意してください。
ウ 労働組合等によるデモ行進、集会等の抗議活動が、大統領府前の5月広場、5月大通り、連邦議会前、7月9日大通り、オベリスコ周辺、労働省前等において連日のように行われています。ほとんどの抗議活動は平穏に行われますが、大規模の爆竹や花火を使用することもあるので、注意が必要です。また、一部の過激な集団が公共物の破壊、投石や放火等の暴力行為に及ぶ場合もあり、その際、警察は催涙弾や非殺傷性ゴム弾を使用して鎮圧を試みるため、負傷者が発生することもあります。デモ等抗議活動が行われている周辺には、絶対に近付かないでください。

(2) サンタフェ州ロサリオ市
ア サンタフェ州ロサリオ市の中心部及び北部以外の地域では、麻薬組織間の抗争が長年継続しています。同抗争は近年激化しており、銃撃による殺人等の凶悪犯罪が多発していることから、首都ブエノスアイレス市及び周辺都市と同じく危険な都市とされています。
イ 治安省による2023年の犯罪統計では、各州別の10万人当たり殺人発生件数の全国平均値が4.4であるところ、同市が所在するサンタフェ州は11.0と、全国平均値の2倍以上で、殺人発生件数が最も多い州となっています。ほとんどが同市での麻薬組織間抗争に関連するものとみられています。
ウ 麻薬組織は、同市の特に東部のパラナ川沿い、南部及び西部に広がる「ビジャ」(スラム街)を根拠地として、薬物密売による権益を争奪するため縄張り争いをしており、麻薬組織関係者のみならず一般市民についても、抗争に巻き込まれて流れ弾により死傷する事件が発生しています。
エ 治安省は州警察に対する増援のため、国境警備隊など重装備の治安部隊の配置に加え、国防省からも軍を投入する等して、国レベルで治安改善に当たっているものの、依然として警戒を緩めることができない状態が続いています。
オ 現地一般市民は、慣習的に夜間・早朝の外出は控える、屋外移動は自動車・タクシーを利用する等の防犯対策を取っています。同地域への渡航・滞在にあたっては、状況に応じて適切な安全対策を講じるように十分注意するとともに、「ビジャ」の周辺等には近付かないようにしてください。

3 滞在に当たっての注意
滞在に当たっての注意について、詳細は安全対策基礎データ( https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_241.html )も併せて参照してください。
滞在中は以下の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、日本国外務省、在アルゼンチン日本国大使館、現地関係機関及び報道等から最新の情報を入手するようお勧めします。

(1) アルゼンチンでは、合法、非合法を問わず拳銃等の銃器が大量に出回っており、強盗の際に用いられることも頻繁にあります。万一、強盗犯から銃器を突き付けられた場合は、身の安全を第一に考え、絶対に抵抗をせず冷静に行動してください。

(2) 短時間誘拐(被害者を一時的に拘束し、比較的少額の現金を要求し、ATM等に連れていき、現金を入手した後に解放する手口)が発生しています。誘拐の被害を未然に防ぐため、「目立たない」、「用心を怠らない」、「行動を予知されない」の安全のための三原則を念頭に、日常における予防を忘れないでください。通勤時間や経路を常に変更したり、外出や帰宅時に、周囲に不審者や不審車両が見当たらないかチェックする等、注意が必要です。万一拘束された場合には、犯人の指示に従い、むやみに抵抗しないことが肝要です。誘拐対策の詳細は「海外における脅迫・誘拐対策Q&A」( https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_04.html )を参照してください。

(3) 観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等はテロの標的となりやすく、常に注意が必要です。また、上述の短時間誘拐を含め、外国人を標的とした誘拐のリスクも排除されず、注意が必要です。
テロはどこでも起こり得ること、日本人もテロ・誘拐の標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等から最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。
詳細は、アルゼンチンの「テロ・誘拐情勢」も、併せてご確認ください。(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_241.html)

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