【ポルトガル】リスボン大都市圏で発生している暴動事件について

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本件に関して、治安警察庁(PSP)及び当地メディアは以下のとおり発表しています(10月23日時点)。同日時点において、アマドーラ市、オエイラス市、シントラ市、ロウレス市、リスボン市中心部(カンポ・デ・オウリケ、ルミアール)、セトゥーバル県にて暴動発生が確認されていますので、当該地域を含めて、皆様の周辺地域の状況に細心の注意を払っていただくようお願いいたします。

1 PSPによる射殺事件
(1)経緯
10月21日(月)午前5時半過ぎ、リスボン大都市圏内アマドーラ市コーヴァ・ダ・モウラ街区で警戒中の治安警察庁(PSP)のパトカーが不審な車両を発見して停車を命じた。しかし、車を運転していた男性(カーボベルデ国籍)はそれに応じず、街区内を車で逃走し、駐車してあった車両に衝突。PSP要員が同男性に接近しようとしたところ、同男性が武器を持って対抗してきたため、PSP要員は威嚇射撃を行ったが、結果的に同男性に対して発砲せざるを得なかった。同男性は搬送先のリスボンのサン・フランシスコ・ザビエル病院に搬送されたが、その後に死亡が確認された同男性には2発(一部報道は腹部に3発とも)の銃創があった模様。
司法警察(PJ)及び内務省監察局(IGAI)は、当該発砲が適切であったかどうかを含め捜査しており、発砲したPSP要員は10月22日に司法警察によって告発された。
(2)市民団体による独自調査
この事件を受けて、市民団体SOSハシズモ及びヴィダ・ジュスタ運動は、PSP側の主張に意義を唱え、同団体による独自の聞き取り調査の結果として、「同男性は非武装であったにも関わらず、PSP要員は2発発砲した」と公表しつつ、声明の中で「PSPには不処罰の文化があるため、全ての責任を明らかにするための真剣かつ公平な調査を要求する」と述べた。

2 発展事案
(1)10月21日(月)夜、上述の発砲事件により死亡した男性が住んでいたザンブジャル地区において、ゴミ箱が放火され、少なくとも1人が負傷した。
(2)10月22日(火)夕方、リスボン市バス(Carris Metropolitana)所有のバスを少年グループが強奪し、その後、ザンブジャルの地区において同バスに放火した。同日、オエイラス市カルナシデ区ポルテラにおいて2台目のバス、ゴミ箱、自動車が燃やされた。少なくとも30人が騒動に関係しており、23日現在までに2人が放火と暴行、1人が可燃物所持の容疑で逮捕されている。
(3)暴動は、アマドーラ市、オエイラス市、シントラ市、ロウレス市、リスボン市中心部(カンポ・デ・オウリケ、ルミアール)、セトゥーバル県にも広がり、オエイラス市では発砲事案が生じ、シントラ市ではPSPの警察署に物が投げ込まれた。アマドーラ市では、複数の通りで暴動が発生し、公道で爆竹、投石及びゴミ箱への放火が発生した。
(4)緊急事態市民保護庁(ANEPC)によると10月23日(水)までに約100件の関連事案を把握しており、15台の車両火災、116台の都市設備の損壊、焼損が確認された。

 
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治安情報ポルトガル
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