タンザニアの危険情報を更新しました。
詳細は以下のリンク先をご確認ください。
(PC)==>
危険レベル・ポイント
【危険レベル】
●キゴマ州西部等ブルンジとの国境付近
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●ムトワラ州
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●インド洋沿岸部(ザンジバルを含む)、タンガニーカ湖岸付近及びルワンダとの国境付近及びアルーシャ州
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●キゴマ州西部等ブルンジとの国境付近は治安当局の管理が十分に行き届いておらず、武装強盗が出没するなど、治安が不安定な状況です。渡航はどのような目的であれ止めてください。
●ムトワラ州では、過去に隣国モザンビーク北部から侵入したとみられる武装勢力による襲撃事件が発生し、死傷者が出ています。2023年にはこのような事例は確認されていませんが、同様の襲撃事件が発生する可能性を踏まえ、不要不急の渡航は止めてください。
●ダルエスサラームでは、日中、治安当局がテロとして断定した銃発砲事件が発生したほか、外国人観光客を狙った凶悪犯罪が多発していますので、十分注意してください。
詳細
1 概況
(1)キゴマ州西部のブルンジ、コンゴ民主共和国(タンガニーカ湖岸付近)及びルワンダとの国境付近の治安情勢は流動的で、これら周辺国の政情によってタンザニア国内の情勢も急激に悪化する可能性があります。特に、ブルンジとの国境付近の治安は不安定な状況です。
(2)ムトワラ州に隣接するモザンビーク北部のカーボデルガード州では、「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)の関連組織が活動しており、これに対抗するため周辺国から軍が派遣され、掃討作戦が展開中です。過去には、ムトワラ州でも、モザンビーク側から侵入したとみられる武装勢力による襲撃事件が発生し、死傷者が出ています。現在、両国の国境では警備が強化されており、以前ほどの流入や襲撃事例は報告されていませんが、モザンビーク北部の情勢は沈静化しておらず、引き続きモザンビーク北部からの越境者等に起因する治安悪化の可能性に注意が必要です。このため、ムトワラ州への不要不急の渡航は止めてください。
(3)タンザニアでは貧困に起因する一般犯罪が頻発しており、また、周辺国からの密入国者の流入増加や武器・麻薬等の密輸入に関連した犯罪が多く報告されています。ダルエスサラームでは、外国人観光客を狙った凶悪犯罪が多発しており、特に徒歩による移動時は注意が必要です。夜間の外出は車などの移動に限定してください。
(4)タンザニアを含む東アフリカ地域では、度々テロ攻撃の脅威が指摘されており、タンザニア当局も警戒を続けています。2013年及び2014年には、アルーシャ州とザンジバルにおいて手りゅう弾を使ったテロ事件が発生しています。また、2021年8月には、ダルエスサラーム市内で銃発砲事件が発生し、タンザニア警察当局はテロリストによる事件と断定しました。さらに、隣国ウガンダではISIL関連組織が関与したとみられる爆弾テロ事件が多発しており、将来的にはタンザニアへの影響も排除されません。このような状況を十分に認識し、テロに巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。
2 地域別情勢
(1)キゴマ州西部等ブルンジとの国境付近
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
ブルンジとの国境付近は、治安機関が集中するダルエスサラームから遠隔地であるため、治安当局の管理が十分に行き届いておらず、幹線道路に武装強盗が出没するなど、治安が不安定な状況です。
同地域には、ブルンジ等からの難民が多数越境して不法に居住しており、これら難民の中に犯罪者が紛れているとの指摘もあります。また、ブルンジから安価な武器(銃器)がタンザニア国内に流入しており、警察による武器の検挙事例や、武器に起因する事件も発生しています。ついては、同地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。
(2)ムトワラ州
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
ア 2013年、治安当局による一斉掃討作戦において、イスラム過激派組織「アル・シャバーブ」の関係者がムトワラ州山中で密かに軍事訓練を行っていたことが判明し、多数の人が逮捕されています。その後、同様の事案は確認されていませんが、タンザニアを含む東アフリカにおいては、逮捕を免れた逃亡者によるテロ攻撃の脅威が度々指摘されており、依然として同州にテロ分子が潜伏している可能性は排除できません。
イ ムトワラ州では、モザンビークのカーボデルガード州から侵入したとみられるISIL関連組織による襲撃事件が発生しています。2020年10月には南部キタヤ村、2021年9月には南部フルンガ村における襲撃で死傷者が出ており、いずれもISIL関連組織の名義で犯行声明が出ています。
ウ 2023年からはタンザニアとモザンビークの国境警備が強化され、モザンビーク側で武装勢力の幹部が拘束される等、武装勢力の流入やタンザニア側での事件発生は限定的になっていますが、まだ完全に状況が沈静化しておらず、引き続き、モザンビーク国境に位置するムトワラ州においては、同地域からの越境者に起因する治安悪化の可能性に注意が必要です。
ついては、同州への不要不急の渡航は止めてください。やむを得ず同州へ渡航・滞在する場合は、最新の治安情報の入手に努め、夜間の外出は控えるなど、適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。
(3)インド洋沿岸部(ザンジバルを含む)、タンガニーカ湖岸付近、ルワンダとの国境付近及びアルーシャ州
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア インド洋沿岸部(ザンジバルを含む)
(ア)ダルエスサラームでは、2021年8月、日中に銃発砲事件が発生し、警察官、警備員を含む4名が死亡、6名が負傷しました。後日、タンザニア警察当局は同事件をテロと断定しました。タンザニアを含む東アフリカ地域では度々テロ攻撃の脅威が指摘されており、特にインド洋に面した沿岸部には国際テロ分子が潜伏しているおそれがあります。ザンジバルでは、2014年2月にレストランや教会の近くで爆弾テロ事件が発生し、少なくとも1人が負傷したほか、同年6月にモスク付近で発生した爆弾テロ事件では、少なくとも1人が死亡し、7人が負傷しています。今後の情勢次第では、他の地域でもテロ事件等が発生する可能性がありますので、テロの標的となりうる施設等にはできる限り近づかない、大勢の人が集まる場所では警戒を怠らず、周囲の状況に注意を払うなど、安全確保に十分留意してください。
(イ)また、ダルエスサラームでは、外国人観光客を狙った凶悪な手口による犯罪が多発しています。特に以下の地域では、十分注意してください。
カリアコー地区、ザンジバル行きフェリー乗り場周辺、シティーセンター(アスカリ・モニュメント付近)、ムササニ半島トゥーレ・ドライブ及びココ・ビーチ、セレンダー橋周辺、オーシャン・ロード,ウブンゴ(市内バス:通称「ダラダラ」)及びムナジモジャ(長距離バス)・バスターミナル近辺
(ウ)ザンジバルでは、2015年10月の総選挙の際、野党集会に警察当局が介入したことで暴動が発生したほか、選挙結果に対する抗議行動とみられる小規模な爆発事件も発生しました。また、2020年10月の総選挙でも、選挙期間中にストーンタウン及びその周辺並びにベンバ島で暴動が発生しています。
イ タンガニーカ湖岸付近
タンガニーカ湖に近接するコンゴ民主共和国の北東部及び東部地域には武装した反政府勢力が存在し、暴力行為がたびたび発生しています。コンゴ民主共和国と国境を接する地域では、不測の事態が発生する可能性もあり、特に注意する必要があります。ついては、タンガニーカ湖岸付近に渡航・滞在する方は、最新の治安情報の入手に努め、周囲の状況に常に気を配るなど、十分注意してください。
ウ カゲラ州西部等ルワンダとの国境付近
隣国ルワンダの治安情勢は、コンゴ民主共和国やブルンジなどの治安情勢が不安定な近隣諸国の影響を受ける可能性があり、これが更にタンザニアの治安情勢に影響を及ぼす可能性があります。ルワンダとの国境付近に渡航・滞在する方は、最新の治安情報の入手に努めるなど、十分に注意してください。
エ アルーシャ州
(ア)アルーシャ州では、2013年に教会や政治集会で手りゅう弾を使ったテロ事件が発生し、多数の死傷者が発生したほか、2014年4月及び7月にはレストランで多数が負傷する爆発事件が発生しています。その後、同州で目立った事件は発生していませんが、宗教施設や政治集会等には不用意に近付かない、レストランや酒場等、不特定多数の人が多く集まる場所では周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら速やかにその場を離れるなど、安全確保に十分留意してください。
(イ)また、アルーシャ州では、コロナ禍による旅行者の減少により観光収入が激減し、失業者が増加したことなどから、空き巣、窃盗等の一般犯罪が増加傾向にあるほか、強盗も発生しています。また、周辺国から流入した麻薬や危険薬物に関連した犯罪も発生していますので、絶対に関わらないよう、十分に注意してください。
3 滞在に当たっての注意
タンザニア滞在中は安全対策基礎データ
もご確認の上、十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、治安情勢は刻々と変化しますので、テロ事件や不測の事態等が発生した場合の対応策を再検討し、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じられるよう、報道や海外安全ホームページ、在タンザニア日本国大使館、現地関係機関などから最新の治安情報を入手するよう努めてください。
(1)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
タンザニアに3か月以上滞在される方は、在タンザニア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在タンザニア日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
(2)テロ
世界各地で発生しているテロ事件では、欧米諸国関連施設のほか、一般市民が多く集まる場所も標的とされています。観光客や欧米人が多く集まるような場所(ホテル、レストラン、バー、ショッピングモール及びリゾート地等)では、テロ事件が発生するおそれがあることを十分に認識し、周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら速やかにその場を離れるなど、安全対策に十分留意してください。
タンザニアを含む東アフリカ地域ではテロ攻撃の脅威が指摘されています。またモザンビークとの国境地域では同国北部カーボデルガード州で戦闘中の武装グループによる越境襲撃事件も多発しています。このような状況のタンザニアへの波及リスクを念頭に安全確保のため、日頃から情報収集に努め適切な対応に心掛けてください。また、タンザニアのテロや誘拐に関する情報については、テロ・誘拐情勢
もご参照ください。
4 隣国のケニア、ウガンダ、ルワンダ、ブルンジ、コンゴ民主共和国、ザンビア、マラウイ及びモザンビークに対しても、別途危険情報が発出されていますので、併せて留意してください。
コメント