◎7月28日に実施されるベネズエラ大統領選挙に伴う選挙キャンペーンは、25日に最終日を迎え、同25日、与野党双方による大規模な集会や行進、当局等による道路閉鎖等によって、各所で激しい交通渋滞が予想されます。
◎選挙当日の28日には、投票妨害、与野党の支持者間や支持者らと治安当局等との衝突の発生も否定できません。
◎また、開票後には、結果に不満を持った集団が抗議デモを行う可能性があり、その場合、暴力行為に及ぶことも懸念されます。
◎ついては、不測の事態に巻き込まれないよう、報道等により最新情報を入手するなどして、自らの安全確保に努めてください。
7月28日に実施される2024年ベネズエラ大統領選挙に伴う安全対策については、これまでも領事メール等にて御案内していますが、改めて以下のとおりお知らせいたします。
1 選挙キャンペーン期間中(7月4日~25日)
(1)7月28日に実施される2024年ベネズエラ大統領選挙に伴う選挙キャンペーンは、7月4日に始まり25日に最終日を迎えます。
(2)政権側は、平穏・平和を保障するキャンペーンを展開しており、現在のところ、大きな衝突は発生していません。一方で、支持者らの熱狂的な様子や選挙キャンペーンに関連して多数の逮捕者がでている旨が報じられているように、選挙プロセスが最終段階に入り、与野党の対立激化が懸念されます。
(3)また、選挙キャンペーン最終日の25日には、与野党双方が「TOMA DE CARACAS(カラカス占拠)」と題した大規模集会・行進への参加を呼びかけており、政権側は、10時から22時にかけてカラカス市内にて数百万人規模の集会を行うとしています。現時点で与野党による集会等の具体的な時間・場所は発表されていませんが、大規模な集会や行進、当局等による道路閉鎖等によって、各所で激しい交通渋滞が予想されます。
2 選挙当日(7月28日)
選挙当日の28日、投票所では国軍(FANB)が治安維持に当たりますが、コレクティーボ(政府系武装組織)等による投票妨害が行われるおそれがある他、野党側は支持者らに対し、自分たちの票を守るため、投票が終了する18時に投票所へ集まるよう呼びかけており、与野党の支持者間や支持者らと治安当局等との衝突が発生する可能性は否定できません。なお、過去の選挙では、投票時間終盤に与党側支持者が動員される傾向にあることから、選挙終了時間帯及び同時間帯以降は、特に注意が必要です。
3 開票後(7月28日以降)
(1)投票時間は6時から18時とされていますが、投票所に列を成している未投票者がいる場合、投票時間は延長され、選挙結果の発表は、投票翌日未明以降になることが予想されます。
(2)選挙結果の発表後には、結果に不満を持った集団が抗議デモを行い、暴力行為に及ぶ可能性も排除できません。
(3)ベネズエラでは、過去にデモ隊と治安当局等との衝突によって多数の死傷者が発生しており、今後の情勢は予断を許しませんが、状況によっては治安悪化も懸念されます。
4 安全対策
邦人の皆様におかれましては、上記の状況を踏まえ、不測の事態に巻き込まれないよう、報道等により最新情報を入手し、以下のような安全対策を心掛け、自らの安全確保に努めてください。
(1)平和的な集会であっても状況は急変する可能性があるので、集会等が行われている場所には近づかない。集会等に遭遇した場合、速やかにその場から離れる。
(2)選挙キャンペーン期間中及び開票後の数日間は、各所で前触れなくデモ行進や道路閉鎖等により激しい交通渋滞が発生する可能性があることから、外出の際は、普段よりも余裕を持った行動を心掛け、周囲の状況に十分注意・警戒する。
(3)選挙キャンペーン最終日(7月25日)や選挙当日(7月28日)は、不要不急の外出を控える。外出が必要な場合、不測の事態に巻き込まれないよう、不特定の人が集まる場所は出来るだけ避ける。特に選挙当日、投票所周辺は混雑が予想され、投票者に対する妨害行為などが行われる可能性があることに留意する。
(4)開票後には、結果に不満を持った集団が抗議デモを行い、暴力行為に及ぶ可能性があることに留意する。
5 投票日前後の禁止事項等
7月26日~29日、本件選挙の実施に伴い、酒類の販売・レストランでの提供や、集会・デモ行進、爆竹を含む花火等、選挙プロセスに影響を及ぼす可能性のある行為が禁止され、また、国境移動の管理が厳格化されます。
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