8月28日付「グランマ」紙の記事はキューバ保健省のフランシスコ・ドゥラン・ガルシア国家疫学局長の8月28日付記者会見の内容を報じています。それによれば、キューバ全土で現在までに506人のオロプーシェ熱感染者が確認されていると言及しました。同氏は、現時点ではこの病気による重篤な症例や死亡者はおらず、髄膜炎の合併症を伴う症例があったものの、全ての患者の経過は良好であると述べました。また、国内の15の州、99の自治体で感染が発生しているとのことです。
アメリカ疾病対策センター(CDC)は8月27日、キューバから米国に帰国した21人がオロプーシェ熱の検査で陽性になったと発表しました。
オロプーシェ熱に対するワクチンや特効薬はありません。頭痛、関節痛、嘔吐、下痢、発熱などの症状が現れた場合には、適切な診断を行うため、医師の診察を受ける必要があります。現在キューバではデング熱も流行しており、症状だけで鑑別することは困難です。
オロプーシェウイルスは主に、森林地帯や水辺の周囲に生息するヌカカ(西語:Culicoides paraensis, midge)、またはネッタイイエカ(西語:Culex quinquefasciatus, mosquitos)に刺されることでヒトに感染します。
個人的な予防対策として、以下の方法が有効です。
・露出した皮膚には虫除け剤を使用してください。
・長袖のシャツや長ズボンを着用し、できるだけ肌の露出を避けましょう。
・屋内では網戸やエアコンを使用し、ヌカカや蚊の侵入を防ぎましょう。
・蚊のいる環境では、就寝時には殺虫剤処理された蚊帳を利用し、昼寝の際も使用することをお勧めします。
・虫よけ加工された衣服を必要に応じて使用してください。
海外へ渡航される際には、以上の予防対策を徹底し、媒介昆虫に刺されないよう心がけてください。また、現地で体調に異変を感じた場合は、速やかに医療機関での診断を受けることをお勧めします。これらの対策を徹底し、安全と健康に留意して渡航しましょう。
オロプーシェ熱に関する参考リンク
厚生労働省検疫所FORTH
キューバの医療施設について
在キューバ日本国大使館HP
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