● カラチ市当局が昨13日(日)から17日(水)まで、カラチ市全域での抗議活動、5人以上の集会を禁止しました。預言者ムハンマドに対する冒涜容疑を巡り、人権団体とイスラム政治団体「パキスタン ラバイク運動(TLP)」との間で緊張が高まっています。
● 他方、野党パキスタン正義運動(PTI)が、16日(水)からイスラマバードで開催される上海協力機構(SCO)サミットを前に、明15日(火)のイスラマバードにおける抗議活動への参集を全国的に呼びかけていますが、カラチ市等でも行われる可能性があります。
● 在留邦人の皆様におかれては、事前に最新の安全情報を入手して行動するとともに、デモや集会が発生したとしても、決して近付かないようにしてください。
1 昨13日、カラチ市コミッショナー(事務方トップ)は、カラチ市警本部長の勧告に基づき、10月13日(日)から17日(木)までの間、カラチ市全域で如何なる抗議運動も、5人以上の集会も全面的に禁止する措置を講じました。
2 先般、シンド州内で預言者ムハンマドに対する冒涜容疑である人物が殺害される事件が発生しましたが、この人物に対する容疑自体が誤認だったと主張する同州人権団体と、イスラム政治団体「パキスタン ラバイク運動(TLP)」との間で緊張が高まっており、昨日には当地プレスクラブ前でも小競り合いが発生しています。TLPは抗議行進を企図していますが、当局は阻止する構えです。
3 また、野党パキスタン正義運動(PTI)が、10月15日(火)のイスラマバードにおける抗議活動への参集を全国的に呼びかけています。抗議活動は主に、イスラマバードで行われる予定ですが、カラチ市等でも行われる可能性があります。
4 上海協力機構サミット(SCO)の警備強化のため、シンド州警察からも要員の一部が首都に配置されているとの情報もあり、カラチ市の警備が手薄になる可能性もあります。在外邦人の皆さんにあたっては、報道等から事前に安全情報を入手し、安全な移動を心掛けてください。
5 このような情勢を踏まえ、当地での移動については、テロ等の不測の事態に巻き込まれることのないよう具体的に以下の点に注意して行動してください。
(1) デモや集会等が行われている場所には、決して近づかない。
(2) 移動途中等に集会等に遭遇した場合には、速やかにその場から離れる。
(3) テロ等の標的となりやすい場所(中国関係施設、宗教関連施設、政府機関、軍、警察等治安当局施設(含む車両、検問所等)などには出来るだけ近づかないようにし、用事についても短時間で効率的に行なうように心掛け、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知した場合には、速やかにその場から離れるようにする。
(4) 当地の各種報道等より最新の安全情報を入手し、安全な行動を心掛ける。
コメント