●マドリードのバラハス空港において、「現金を渡すので、自分に代わってクレジットカードで支払いをしてほしい。」等と相談を持ちかけ、その一連のやりとりの中でクレジットカードをすり替えるという事案が複数件確認されていますのでご注意ください。
当館に情報提供された事案の概要は以下のとおりです。
1 バラハス空港のターミナル内で、日本語又は英語を話す外国人男性が声をかけてくる。
2 男性は困った様子で、「搭乗予定だった便に乗り遅れ、航空会社にクレジットカードでお金を支払わなければならないが、カードを預け荷物の中に入れてしまった。現金を渡すので、代わりにあなたのカードで支払ってほしい。」等と話す(現金を見せてくることもある)。
3 航空会社の支払い端末まで一緒に行き、クレジットカードを差し込み暗証番号を入力するが、エラー表示が出て支払いは完了できない(既にこの時点で別のカードにすり替えられている、また入力した暗証番号を盗み見られていると推測される)。男性は、「スタッフに確認してくる」等と言い残しその場から立ち去る。
4 被害者が、カードが自分のものではないことに気づき、カード会社に問い合わせると、身に覚えのない買い物の記録があることが判明する。
この種の事案は、約3年前にも発生し、当時も領事メール等で注意喚起を行っていましたが、先月再び複数件の被害が確認されました。
本件は、日本語で話しかけて親近感を持たせ、困った様子で訴えかけることにより親切心を逆手にとる巧妙な手口です。また、クレジットカードをすり替えても被害者がすぐに気づかないよう、犯人は多種にわたるクレジットカードを所持しているとみられ、仲間とともに複数人で犯行に及ぶ可能性もあります。
つきましては、このような事案が発生していることを念頭に、空港を始め、外出先において被害に遭わないよう十分に注意してください。