リトアニアにおける海外安全対策情報(4月~6月)を更新しました。
昨年同期と比較すると、犯罪発生件数は減少していますが、外国人が被害に遭うケースは増えております。
渡航・滞在先の安全情報を事前にしっかり収集し、常に「自分の身は自分で守る」意識を持って行動することが大切です。
1 社会・治安情勢
2024年中の犯罪発生件数は47,126件となっており、その内、外国人の被害件数は1,194件でした。2023年中と比較すると、犯罪発生件数は1,945件増、外国人の被害件数は46件増と、国内における犯罪発生件数が増加するとともに、外国人が被害に遭うケースが増えております。外国人の被害の多くは盗難被害となっております。
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
リトアニア内務省が発表した2025年度第1四半期(4月~6月)における犯罪発生件数統計によれば、総件数11,441件(前年同期比3.4%減)となっております。
一方で、外国人被害者数は367人と、前年同期比19.5%増となっております。
また、薬物犯罪は前年同期比16.7%と増加しております。
薬物事案については、大麻、覚醒剤、向精神薬、違法ドラッグの多くが、ナイトクラブなどの夜の飲食店で取引が行われる傾向にあります。その他、オンライン上での取引も盛んに行われており、薬物を希釈し電子たばこ用のリキッドとして密売する手口が主流化しております。当局も対策を強化しており、国内各地で摘発事案が相次いでおります。
不用意に見知らぬ人と親しくなる、連絡先を交換する、さらに怪しいサイト(SNS)を閲覧・利用しないなどして、不測の事態に巻き込まれないよう注意してください。
外国人が最も多く被害に遭う罪種は窃盗です。飲食店やショッピングセンター、観光施設(地)、駅など人が多く集まる場所での置き引き被害が発生しております。リトアニアは治安が良いと言われておりますが、毎日犯罪は発生しており、決して油断することなく自分の持ち物からは絶対目を離さないように注意して下さい。
さらに、外国人に限らず、飲酒に絡む各種事案(殺人、強盗、傷害、窃盗、薬物、交通事故、ナイトクラブ等でのぼったくり、各種トラブル)も日々発生している状況です。飲酒に起因する被害やトラブルに巻き込まれないためにも、羽目を外すことなく適度な飲酒を心懸けてください。
犯罪種別の内容、主要都市の犯罪発生件数及び外国人被害者数については、以下当館HPをご参照下さい。
https://www.lt.emb-japan.go.jp/itpr_ja/ryouji_anzen.html
3 過去の犯罪発生事例
(1)ビリニュス市内及び観光地であるシャウレイにおいて、邦人観光客を対象としたスリ事件が発生しております。
3~4人組の男が邦人観光客に近付き、内1人が邦人観光客の目の前で目立つ行動をするなどをして気を引いている間に、他の者がリュックやカバンから貴重品を抜き取るという手口や、邦人観光客が買い物をした後、バッグ等に財布を入れるところを確認した後、すれ違う際等にバッグ等の中の財布を抜き取るという手口が用いられています。
貴重品を抜き出しにくいところに入れておくことや、不審な人物からは距離を取るなどの防犯対策をとることで、被害を防ぐことができます。
スリ被害は祭日等の雑踏においても多数発生しておりますので、同様の注意を払う必要があります。
(2)ビリニュス駅及びバスターミナルでは、邦人観光客を対象とした置き引き事件が発生しております。
荷物から目を離した隙に荷物を持ち去るという手口ですので、荷物からは決して目を離すことのないようご注意下さい。
