●アンコール遺跡観光を含むシェムリアップへの旅行前に確認をいただきたい点、到着後の注意点をお知らせいたします。
●海外旅行における自然災害は避けられない側面もありますが、事前の情報収集や準備、現地での適切な行動で被害を最小限に抑えることは可能ですので、「自分の身は自分で守る」心構えで安全対策を講じてください。
1 カンボジア入国前の確認
(1)本年5月末にプレアビヒア州において軍事衝突が発生して以降、カンボジアータイ国境地帯において緊張が高まり、両国の陸上国境検問所が全て閉鎖される状況が続いています。本件について発出された注意喚起(https://www.kh.emb-japan.go.jp/files/100877386.pdf )を御参照ください。
(2)入国要件
ア パスポートの残存有効期間が6ヶ月以上であること
イ カンボジア査証(ビザ)が必要
取得方法としては、(ア)海外に所在するカンボジアの在外公館にて取得、(イ)カンボジア外務国際協力省ホームページ(https://www.evisa.gov.kh/ )でE-Visaを取得、(ウ)入国時にアライバルビザを取得の3つがあります。詳細は、カンボジア入国管理総局にお問合せいただくようお願いいたします。なお、E-Visaは正規サイト以外で申請した場合、高額な手数料を請求されたり、査証が取得できなかったりすることがあります。関連の注意喚起(https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000980.html )を御一読ください。
(3)入国手続き
ア 入国、税関、検疫申告手続は現在「Cambodia e-Arrival」としてオンライン化されており、公式サイト(https://arrival.gov.kh/)又はアプリを通じて到着日の7日前から行うことができます。「Cambodia e-Arrival」も正規のサイトを装ったサイト等が存在するため、関連の注意喚起(https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000980.html )を御一読ください。オンライン手続きに不慣れな方は、入国審査場に備え付けの端末で当日申請・登録することも可能です。
イ カンボジア入管当局は、これまで出入国スタンプやQRステッカーをパスポートに貼付していましたが、今後は入国日や滞在期限等の情報を電子メールで送信する仕組み(V-Pass)に変更する旨公表しました。7月1日から年内を試験運用期間としていますが、現時点では、これまで同様に出入国QRステッカー等をパスポートに貼付している状況のようです。カンボジアの出入国手続きは、予告なく規則や運用が変更されますので御留意ください。詳細は、カンボジア入国管理総局にお問合せいただくようお願いいたします。
(4)海外旅行保険加入
万一、緊急性が高い疾病や重傷によりカンボジア国内医療機関で治療困難な場合には、近隣諸国や日本に医療搬送が必要となり、多額の費用を要します。万一に備え、移送費用をカバーできる保険に加入しておくことを強くお勧めします。なお、クレジットカード付帯保険を利用する場合には、規定が変更され、保険適用されないケースも発生しているので、出発前によく御確認ください。
2 到着後(滞在中)の注意点
(1)交通事故
カンボジアにおいては、交通法規に対する遵法意識が日本に比べて低く、速度超過、反対車線走行、飲酒運転、信号無視、歩道走行等が日常茶飯事のため、交通事故が多発しています。特に、日本人を含む外国人観光客が自転車やバイクを運転中の事故や市街地や観光エリアを歩行中にバイクにひかれる事故がよく発生しています。また、トゥクトゥクに乗車中、横転や追突で負傷する事故も発生しています。こうした交通状況を念頭に、滞在中は細心の注意を払い、事故に遭わないよう御注意ください。
(2)自然災害
遺跡観光に出かける際、特に雨季の期間(5月~10月頃)においては、事前に天気予報を確認の上、雷雨が予想される時間帯は、できる限り外出を控え、安全に過ごしてください。外出中、天候が急変し、空が真っ暗になる、大粒の雨が降り出す、雷の音が聞こえる等、積乱雲が近づく兆候が確認された場合には、頑丈な建物に避難するなど身の安全を守る行動をとってください。
(https://www.kh.emb-japan.go.jp/files/100848208.pdf )
(3)体調管理
ア デング熱
カンボジア保健省は、雨季にデング熱感染者数が急増していることを受け、国民に警告を発出すると共に、予防に努めるよう呼びかけています。デング熱予防は、蚊に刺されないようにすることが最も有効のため、外出する際は、できるだけ肌を露出せず、虫よけ剤の使用をお勧めします。
イ 鳥インフルエンザ
6月以降、シェムリアップ州プオック(Puok)郡で鳥インフルエンザA(H5N1)の人への感染例が4例発生しています。いずれも病気の鳥や死んだ鳥に直接触れたことで感染しています。家禽類や野鳥との接触を避けると共に、鳥の排泄物に汚されたものを直接触らない等、衛生管理にも十分注意してください。
ウ 狂犬病
カンボジアは狂犬病発生国とされており、野犬や放し飼いの犬をよく見かけます。狂犬病ウイルスは犬以外にも猿やコウモリ等ほ乳類全般に感染する可能性があり、感染した動物の唾液に含まれるウイルスが咬傷や引っ掻き傷、かすり傷等の皮膚の傷から体内に侵入することで感染します。万一、それら動物に咬まれた場合はもちろん、たとえ引っ掻き傷であっても傷口を石鹸と流水で十分洗い、速やかに医療機関を受診してください。
エ その他
特に、持病がある方は、渡航前に医師の診察を受け、海外旅行に伴うリスクの有無や携行薬等相談の上、携行薬は余裕を持って持参ください。簡単な英語の診断書や服用薬のリストを作成してもらい携行することをお勧めします。かかり易い病気・怪我や医療機関情報については、以下のリンクを御参照ください。
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/cambodia.html )
(4)パスポート管理
パスポートを提示する入国時、宿にチェックインや両替時に、置き忘れ、うっかり落としてしまうことがあります。パスポート提示後は、返却を確認の上、持ち物を常に意識するよう習慣づけることをお勧めします。万一、紛失した場合には、先ず手荷物や衣服のポケットを入念に確認してください。見つからない場合には、滞在した宿や最後にパスポートを提示した記憶等を辿り、置き忘れていないか問い合わせてください。
パスポート紛失・盗難時の詳しい手続きは、在カンボジア日本大使館ホームページを御参照ください。(https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/passport_lost.html )
