【アメリカ】実在する警察等の電話番号を偽装した詐欺事案

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実在する警察等の電話番号を偽装した詐欺事案

●最近(2023年)、携帯電話に警察等の電話番号を偽装表示させ、警察や社会保障局といった公的機関の職員をかたり、お金を振り込ませようとする詐欺事案が複数報告されています。
●同様のなりすましの詐欺事案は、日本国内でも多く報告されるなど、全世界的に発生していますので、十分御注意ください。

1 事案概要(在留邦人の方からの情報提供)
(1)携帯電話に見知らぬ番号から着信があったが、応答しなかった。その後、複数回にわたって同じ番号から着信があったため、不安になりインターネットで確認したところ、警察署の電話番号であることが判明した。
(2)翌日、また同じ番号から着信があったので応答すると、警察官をかたる人物から「あなたの個人情報で車が借りられ、その車から薬物が発見された」、「銀行口座が犯人のマネーロンダリングに利用される可能性があるため、1時間以内にソーシャルセキュリティナンバー(SSN)を変更しないと、口座のお金がなくなってしまう」などと説明を受けた。またその際、保秘の観点から秘匿性の高いチャットアプリ(テレグラム)をダウンロードするよう指示があったため、それに従った。
(3)すると今度は、チャットアプリを使って、社会保障局(ソーシャルセキュリティオフィス)職員を装った人物から連絡が入り、銀行に向かうよう指示を受けた。その際、自分は容疑者の一人として捜査対象であるため電話をつないだままにするよう強く命じられた。
(4)怖くなり、アプリを停止するもすぐに連絡があったため、アプリをつないだままにして、先方の指示に従うふりをし、その足で警察署に行ったところ、先方は慌てて切電した。

2 同様の警察等をかたる詐欺の手口は昔から報告がありますが、今回のように他の犯罪でも使用されている極めて秘匿性の高いアプリのインストールを求めるなど、その手口は更に巧妙で悪質なものになっています。また、同様の事案にも以下のような共通点、特徴があります。
●実際の警察署の電話番号が表示され、相手は名前とバッジ番号を告げる。または、FBIの電話番号が表示され、名前を告げる。
●被害者の恐怖心をあおるため、逮捕の可能性をほのめかしたり、銀行預金が奪われたりするなどと告げる。SSNが犯罪に使用されていると告げるケースもある。
●第三者や警察などに相談する時間を与えないようにするため、理由を付けて電話を切らせず、そのまま銀行へ行くように告げる。
●被害者を畏縮させるため、第三者に話をした場合は犯罪の隠蔽と見なし、被害者だけでなく、その相手も逮捕される等と説明し、他言しないよう念押しする。
●電話が途中で切れても、1秒も掛からず電話が鳴る。
●長時間(7~8時間)話を続け、恐怖で冷静な判断ができないようにする。
●高度な暗号化機能を持つアプリを利用するように仕向け、記録を残さない。

3 在留邦人の皆様におかれましては、警察やFBI、社会保障局といった公的機関が電話を使って銀行の送金手続等を求めることはまずあり得ませんので、そのような電話は詐欺である可能性が極めて高く、安易に個人情報等を教えたり、指示に従ったりしないよう十分御注意ください。また、同様の詐欺の被害に遭わないようにするため、以下のような対策を採ることも効果的な予防策となり得ますので、御参考になさってください。
(1)電話の内容に不信感を抱いたら、相手の氏名・所属等を聴取し、いったん電話を切って、こちらから折り返す。
(2)相手は、被害者が第三者に相談することで詐欺が発覚するのを防ぐため、電話を切らせないようにしますので、理由を付けて無理にでも電話を切って、第三者に相談する。
(3)被害者を慌てさせ、恐怖心をあおって冷静な判断力を奪うのが詐欺の常とう手段ですので、とにかく落ち着いて対応する。
(4)相手が銀行での手続などを求め初めたら、警戒するとともに振り込みには絶対に応じない。
(5)具体的に送金や金銭の受渡しの話などがあった場合、そのまま無視して電話を切る。

 
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