ギリシャでは、毎年夏になり気温が上昇すると、熱波や乾燥により多くの山火事が各地で発生します。山火事の情報や発生の危険性について、現地報道等から最新情報を確認し、当局から避難指示が発出された場合は速やかに避難するなど、身の安全を確保してください。
・昨年(2024年)8月には、首都アテネ近郊でも大規模な山火事が発生しました。アッティカ県北東部のペンデリ山付近で発生した火災は、猛暑と強風により広がり、アテネ中心から約15キロの地点まで火が迫り、森林や住宅が焼失、数千人の住民が避難しました。
2023年には、北ギリシャのエヴロス郡やエーゲ海東南部のロードス島などで大規模な山火事が相次ぎ、ロードス島では2万人以上の観光客などが避難しました。
また、2018年にはアテネ北東40kmのマラトンでの山火事で100名以上が亡くなり、160名以上が負傷する大被害もありました。
・山火事は乾燥や強風で瞬時に燃え広がるため、危険を察知した場合はギリシャ気候危機・市民防災省等の当局の指示に従い速やかに避難するなど、身の安全を確保してください。また、山火事により道路が封鎖されたり、煙や灰による大気汚染が周辺地域に影響を与える可能性がありますので、注意が必要です。
・当局は必要に応じて、地域ごとに「112番」から携帯電話へ緊急メッセージを送信します。また、次の対策を呼びかけています。
○屋外で枯れ枝や枯れ葉を燃やさない。バーベキューなど火の元となる作業をしない。たばこやゴミを捨てない。
○森林地帯等の家屋では周辺の枯れ枝や枯れ葉、燃えやすいものを除去し、樹木を剪定し、長いホースや消化器等を備える。
○火事が家屋等に近づいた場合、避難路が確保されていない限り、むやみに外に出ない。
・万が一山火事の被害に遭われた場合や、家族や日本人の友人と連絡が取れない場合は、大使館領事部までご連絡ください。
<参照>
○ギリシャ気候危機・市民防災省(ギリシャ語・一部英語)
・毎日の火災危険度マップ(地図上の色が赤に近いほどリスクが高い)
・山火事への備え
○緊急時電話番号
112番(欧州共通緊急番号)、199番(ギリシャ消防庁)