【ボストン】犯罪被害情報、警察官を名乗る者からの金銭要求詐欺

【ポイント】
●警察官や政府機関の職員を名乗る者から身に覚えのない違反金の支払いを要求される手口の詐欺が全米各地において発生しております。
●この度、当地在留邦人の方から寄せられた詐欺被害の相談に基づき、実際に起きた事案と防止策をご紹介しますので、類似の被害を防ぐための参考としてください。

【事案概要】
○5月中旬ころ、当地在留邦人A氏の携帯電話に金融機関職員を名乗る者から電話があり、「あなたの口座が犯罪に利用されている。」と言われるや相手方が警察官を名乗る者に代わり、「あなたの口座が国際的詐欺グループの犯行に使われており、あなた自身にも逮捕状が出ている。逮捕されたくなければ、直ちに指定する口座に罰金を支払いなさい。」と告げられたもの。
○一旦は金銭の支払いを断ったものの、その後何度も犯人から電話があり、電話機に表示される番号が実在する警察署と同じで、警察バッジと思われる写真を送られたりしたこと、犯人側が自分の氏名やパスポート番号、住所等を把握していたことから、次第に相手の言動を信じるようになり、最終的に犯人が指定する口座に20,000ドル入金してしまった。
 この犯行の過程において、「知人や家族に相談したら、その者達も捜査妨害の可能性があるので拘束する。」との脅迫めいた言動があったり、A氏の行動を監視するため、数日間にわたってZOOM等を繋ぎっぱなしにすることを要求したりと、心身ともにA氏を疲弊させ正常な判断ができなくなることを狙った、悪質で巧妙な手口と言えます。

【被害防止策】
 警察官が電話で「逮捕されたくなければ罰金を支払え。」と金銭を要求することはありません。また、実在する警察署の電話番号を偽装した詐欺の手口もかねてから存在するものであり、過信は禁物です。
 本事案のように、身に覚えのない犯罪への関与を示唆されたり、逮捕の代わりに現金を要求されたりした場合は、まず詐欺の可能性を疑ってください。相手の要求どおり金銭を振り込むことなく、速やかに警察に通報する等の対応が必要です。
 なお、ボストン市警本部や連邦取引委員会のホームページにおいても、警察や政府機関の職員を名乗る手口の詐欺の対処法を紹介しておりますので、こちらもご参考にしてください。

ボストン市警本部

BPD Community Alert: What To Do If a Phone Scammer Calls You – Boston Police Department

連邦取引委員会

What To Do if You Were Scammed
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