南アフリカにお住まいの皆様及び旅行者の皆様へ
【ポイント】
先月、ヨハネスブルグ市内において邦人が社有車を運転した際に、警察官から「過去に未払いの交通違反がある。」と停止を求められ、反則金の支払いを要求された事案が発生しました。
本件事案を踏まえ、当館からヨハネスブルグ市警察幹部に確認したところ、以下1のような説明がありました。
以下2の対応策とともに参考にしてください。
【本文】
1 ヨハネスブルグ市警察の説明
(1)交通違反に伴う反則金の支払い義務について
ア 運転手が会社所有の車両を運転した際に、速度超過による交通違反でオービスに撮られた場合、反則金の支払い義務が車両(ナンバープレート)に積算されるため、同車両を保有している会社に支払い義務が生じる。
イ 会社は、その車両を誰が使用していたのかを調査し、証拠を揃えて警察に提出することで、警察は違反者を会社から運転手に変更することが可能になる。
ウ ただし、整備不良車両を運転していた場合は、運転手だけでなく会社にも反則金の支払い義務が生じる。
(2)移動型反則金徴収システム
ア 南アでは、交通違反の未払いが非常に多いため、反則金受領が可能なシステムを搭載した大型バスを運用しており、その場で反則金を支払うことが可能となっている。
イ 賄賂要求をする警察官対策のため、現金での支払いは受け付けず、カード払いのみの扱いとなっている(現金支払いを要求された場合は、賄賂要求の可能性が高いと認められます。)。
ウ その場で支払いがなされない場合は、今後の支払い方法について相談することになる。
(3)交通違反に伴う逮捕
通常の交通違反では、警察官がその場で運転手の身柄を拘束(逮捕)することはない。ただし、次のような交通違反の場合には、警察官が身柄拘束(逮捕)することもある。
・ 制限速度を40キロ超えた走行
・ アルコールや薬物使用による運転
・ 無免許運転
・ 危険運転行為(信号を連続して無視して走行)
・ 運転手に対して逮捕状が発行されている場合
・ 裁判所から督促状が出ている場合
2 具体的対応策
(1)車両(ナンバープレート)に積算された交通違反は、支払いがなされるまで記録が残るため、運転手は検問でその都度、停止及び支払いを求められるおそれがあります。反則金の未納がある場合はこれを解消することが、トラブルを避ける上で有効と考えられます。
(2)過去の違反による支払いを求められた場合は、会社に報告して、後日支払う旨を警察官に伝えるようにしてください。
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